
<インタビュイー>
株式会社ユニバース
店舗運営本部 店舗支援部門 トレーナーグループ
マネージャー 夏堀様
山本様
青森県を中心に59店舗のスーパーマーケットを展開する株式会社ユニバース。同社では約6年前から「ABILI Clip」を活用し、新入社員の早期離職という課題に取り組んできました。独自のスキル管理シートと膨大な内製動画を連携させることで、いかにしてスタッフの定着率向上につなげたのか、具体的な取り組みを探ります。
※本記事は、2025年に実施したABILI Clipユーザー会で紹介された内容の一部を抜粋して作成しています
ーABILI Clipを導入された背景と、当初の目的について教えてください。
導入したのは約6年前になります。当時、新入社員の早期離職が課題となっており、離職時のアンケートから、その理由の一つ店舗で教育(OJT)する時間の確保が出来ないであることや、教える人によって作業にバラつきが発生する、忙しい時間に先輩社員に聞きにくいことによる働きづらさがある、ということが明らかになっていました。この課題を解決し、離職率を低下させることが導入の大きな目的でした。
ー新入社員教育以外には、どのように活用されていますか?
はい、新入社員教育以外にも活用しています。例えば、店長や各部門の責任者向けに、月毎の取組事項や、注力事項を伝えたりするクリップを配信しています。また、繁忙期に他部署から応援に来てくれるヘルプスタッフ向けには、ピンポイントで必要な業務がわかる説明動画を視聴してもらっています。
ー独自のスキル管理シートとABILI Clipを連携させている点がとてもユニークです。詳しく教えていただけますか。
スキル管理シート「どこまでできたかチェックリスト」を略して「どこでき」と呼んでいます。カリキュラムに応じてスタッフのスキル習熟度を可視化するシートです。項目毎にABILI Clipで参照すべきマニュアル動画が紐づいており、スタッフはまずお手本となる動画や画像を視聴して業務の基本を学びます。
現場での指導は、チーフやトレーナーによる臨店チェックを中心としたOJTが基本ですが、ABILI Clipがあることで、スタッフはいつでも標準的な作業内容を参照できます。トレーナーは頻繁に店舗を訪れますが、基本的な指導のために必ずしも店舗に行く必要はなくなりました。
このシートでは、どこまで自力でできたか、あるいは教えられながらできるかといったレベルを毎月評価していき、24ヶ月で一通りのスキルが習得できるように設計されています。動画で基本を学んだ後は、現場のチーフ(部門責任者)がOJTを通じて指導し、最終的に「人に教えられるレベル」を最高点とした5段階でスキル習熟度を評価します。これにより、「知っている」という知識レベルから「できる」という実践レベルへの移行を、客観的な基準で管理しています。

ー月平均44本もの動画を内製されているそうですが、これだけ多くのコンテンツを継続的に制作できる秘訣は何でしょうか。
各部門に所属する17名のトレーナーが、動画編集ツール(ClipChamp)でコンテンツを内製しています。何か特別なことをしているわけではなく、トレーナーがOJTで現場に行った際に、大半の撮影は済ませてしまいます。当初は紙のマニュアルを動画化することから始めましたが、現在では季節ごとの売場づくりの指示や新商品の調理法など、よりタイムリーな情報伝達にも活用され、業務の標準化を強力に推進しています。また、動画がこれだけ増えてきたことを受け、膨大なコンテンツの中から必要なタイミングで必要なクリップを探し出せるよう、ABILI Clipと連動するAIエージェント「ABILI Pal」を12月から導入しています。
ー長年にわたる取り組みを通じて、どのような効果がありましたか?
はい、教育体制を理由にした退職の割合は明らかに減少しており、少なくとも教育面に不安を感じて退職する従業員を減らす一助になっていると考えています。また、別の側面での効果としては、新人だけでなく中途入社の方も対象とすることでトレーナーの負荷が削減されたり、スポット勤務者にも必要な情報を届けられるインフラが整ったことが挙げられます。社員の動きにも変化があり、チーフがスタッフに積極的に動画教材を展開する事例が見られるようになるなど、社内全体として業務の標準化や教育に対するモチベーションが向上していると感じています。

ー最後に、貴社が考える人材育成における動画と人の役割分担について教えてください。
私たちは、動画を「作業の標準化」を実現するためのツールとして位置づけ、属人性を排除することを徹底しています。その上でOJTを行い、「どこでき」シートを用いて客観的に習熟度を評価する。このサイクルを通じて、教育の質を担保しています。もし現場でやり方が違った場合は、クリップを見せて「これが会社の標準です」と説明して直してもらうことにしています。
動画は、時間や場所を選ばずに均質化された知識や技術を効率的に伝えることに長けています。しかし、学習者の不安を取り除き、モチベーションを高め、実践できているかを最終的に判断するのは、やはり「人」の役割です。フォローアップも欠かさず行っており、部門研修時にはメンタルケアも行っています。ツール(動画)と対面での指導(人)をうまく使い分けて最適なバランスを見つけることが何よりも重要だと考えています。

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