セミナーダイジェストレポート

基調講演

サービス業が勝ち抜くための"これからの戦略"
〜人とテクノロジーの"最適解"を目指して〜

河合 雅司氏
 一般社団法人人口減少対策総合研究所 理事長 作家・ジャーナリスト

これからのサービス業は「シェア」を追い求めてはいけない

 河合氏は数あるサービス業界を悩ませる課題のうち、真に取り組むべきは縮小していくマーケットの変化に対して、いかに対応するかだと話す。人口減の今、シェアを高く維持する意義は薄れつつあり、高利益体制にシフトしていくことが求められている。「たくさん売らなければ、必要な利益を上げられない」時代は終わったのだ。

そのためのポイントは「いかに1人当たりの稼ぐ力=人時生産性を高められるか」。幅広いスキルを持ち、複数の職種に対応できる人材を育成したり、DXへ取り組んだりといったことが必要になっている。

DXでは、人時生産性の観点から人員配置を最適化できるデータ分析や、自社の課題や「何をしたいのか」を明確にして、ベンダーと協業する姿勢が求められる。また、こうした取り組みは設備投資なども必要で企業規模が大きいほど有利だ。小規模の企業は、他社との連携も模索すると取り組みを進めやすいと河合氏は話す。

政府の試算によれば、サービス業はまだまだ生産性向上の余地があり、軌道にのれば2021年に1時間当たり2702円だった生産性が2040年には4918円まで改善する可能性があるという。デフレ時代に進んだコストカット偏重の施策ではなく、いかに付加価値を向上させられるのかといった観点で積極投資に踏み切れれば、まだまだサービス業には大きな可能性があるはずだと河合氏は講演を締めくくった。

セッション1

人手不足をサービス価値を高めるチャンスに
~3社の知見から学ぶ、人の力を引き出す方法~

永島 寛之氏
 トイトイ合同会社 代表社員
 中央大学 企業研究所 客員研究員
 元ニトリホールディングス 理事/組織開発室室長 

守屋 貴祐氏
 株式会社出前館 執行役員 CX本部 本部長

篠塚 大樹氏
 株式会社ギフティ 執行役員 giftee for Business事業部 本部長

セッション2

”売れる"から"選ばれる”へ
〜仕組みだけでは届かない、これからの顧客体験のつくりかた〜

榊原 淑恵氏
 
株式会社ロフト 営業企画部 販売促進担当 VMDスタッフ 

井上 武尋氏
 
タビオ株式会社 システムソリューション部

阪本 将史氏
 
株式会社スマレジ アカウント営業部 部長

セッション3

店舗の”現場力”を高めるサービス業DXとは? 
ドトールと考える、人の力を最大化するための
テクノロジーとの向きあい方

長谷川 知弘氏
 株式会社ドトールコーヒー 取締役 店舗運営本部 本部長

中谷 一郎氏
 トリノ・ガーデン株式会社 代表取締役

植原 慶太
 ClipLine株式会社 取締役CSO

特別セッション

"変化の先へ──サービス産業の未来に必要な選択
~ロイヤルホールディングス 菊地唯夫会長が語る、
これからの経営と現場の在り方~"

菊地 唯夫氏
 ロイヤルホールディングス株式会社 代表取締役会長 京都大学経営管理大学院 客員教授

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