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経営を根本から変える!経営改革におけるヒントと「1・3・5の法則」

人手不足が常態化し業績が上がらないにもかかわらず、何の手も打てないでいる経営者は少なくありません。いくら上から声を枯らして現場に号令をかけても、経営方針自体に問題があれば期待する成果は上がらないことでしょう。このような状況を打破するためにも経営改革が求められます。しかし、経営者からは「危機感を抱いてはいるが具体的にどのように経営改革をすればいいかわからない」という声も。
ここではそんな経営改革を行う際のポイントと効果的な進め方である「1・3・5の法則」についてご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.企業経営は生き物と考える
  2. 2.経営改革で陥りがちな問題点と多店舗展開企業ならではの難しさ
  3. 3.経営改革実現のポイントは1・3・5の法則
  4. 4.慎重かつ迅速に進めたい経営改革

企業経営は生き物と考える

少子高齢化からの人手不足や外食離れなど、サービス業を取り巻く環境は厳しさを増しています。急激な事業環境の変化についていけず、業績を悪化させている企業も珍しくありません。経営者であれば、当然危機感をつのらせているでしょう。

しかしながら、次の一手がなかなか切り出せないという経営者もまた多いのです。あるいは、あれこれ手をつけてみたものの成果が上がらない、一向に見通しが良くならない、という声も聞かれます。こうした状況で大切なのは、根本的な課題とは何かを見極めることかもしれません。発生する問題に都度対処しているだけではいつまでたっても本質的な課題は残り続けているからです。

こうした課題を的確におさえるのはたやすいことではありません。企業経営に正解なし、といわれることもありますが、これは時代の流れに沿って常に正解が変わるからです。企業経営はまさに生き物であり、昨日うまくいったことが今日もうまくいくとは限りません。多店舗を展開しているサービス業の場合には、組織の構造として現場が各地に散在しているということも、本質的な課題と改革案を見極めることを難しくしているといえるでしょう。

経営改革に取り組む際には、「企業経営は生き物である」という視点を忘れずに行っていきたいものです。

経営改革で陥りがちな問題点と多店舗展開企業ならではの難しさ

経営改革を進めるにあたって注意しておきたいのが「経営改善」とは違う概念であるということ。経営の改善を進めるには経費削減やコストダウン、販促の見直しといったことに着手します。これは現在の経営の方向性そのものは継続しながらも、より業績を上げていく、という考え方のためです。これに対して、「経営改革」となると考え方を根本から変える必要が出てきます。オペレーションを刷新したり、事業方針を転換したりといった、本部から現場までを巻き込んだ大掛かりな施策が求められるのです。

経営改革は財務面、事業面、管理面という3つの面から、進めていく必要があります。同時に行うのは困難をともないますが、バランスを見ながら全社的に進めていくのが理想的です。多店舗展開の企業の場合、「全社的に」というのが悩みの種ですが、各店舗の店長・正社員レベルには定期的なメッセージ発信や研修のような形で経営改革についての徹底を図る必要があります。本部主導で一部の改革が実現できたとしても、それ以外の店舗で同じレベルのサービスやオペレーションが達成されていなければ、成功とはいえないからです。

また、経営改革のための施策の共有を図ると同時に、各店舗の声をよく聞くことも大切といえます。多店舗展開企業は本部よりも圧倒的に各店舗人員の数が多いことが特徴です。組織の中の多数の声に真剣に耳を傾ければ、より良いアイデアが出されることもあるでしょう。

こうしたコミュニケーションは「本部の方が人員が少ない」だけに難しそうですが、最近ではICTツールを活用して経費を増大させることなく効果的に行っている企業も増えているようです。

経営改革実現のポイントは1・3・5の法則

多店舗展開企業における経営改革にはいくつものポイントがありますが、今回はそのうちの1つ「1・3・5の法則」を紹介しましょう。大きな改革を進める際には1割・3割・5割という段階を経て進めてゆくという考え方をこう呼びます。

先にも述べたように、経営改革は業務の根幹にある考え方や事業方針そのものを転換するような「大ごと」です。このような変化には必ず心理的な抵抗がともないます。人は現状維持を好む傾向にあり、変化に対しては恐怖心を抱くものだからです。こうした心理的な抵抗をいかに取り除いていくかが経営改革を進めるうえで大切になってきます。

そのためには、最初から全員を動かそうと考えないようにしましょう。大人数、あるいはすべての店舗が上からの号令で新しいことにすぐ着手するというのはまずありえないことです。しかし、実はそのうちの1割は即座に着手しはじめます。というのも、示された改革の施策が正しければ、現場の中にいる「これまでも課題を認識していた」「すでに自分の仕事の中ではじめていた」という社員にはすぐに響くからです。

このような1割の社員が新しいことをはじめ、何らかの成果、それもこれまでにはなかったようなタイプの成果が出始めると、その周囲の2割の社員も「はじめてみようかな」という気になってきます。全体の3割が改革を始めると同様に影響を受けた周囲の2割、つまり全体としては5割が改革のための施策を実行するようになるのです。

往々にして経営改革はある程度の期間腰を据えて取り組まなくては成果が見られないものです。1・3・5の法則に照らし合わせて経営改革を実践することで、じわじわと、しかし堅実に施策を進めていくことができるでしょう。また、この法則の大前提である「1割は即座に動く」という点に着目してみると、その1割もすぐに着手しない施策は何か問題があると考えた方が良いのかもしれません。

慎重かつ迅速に進めたい経営改革

経営改革は成果までに時間を要するがゆえに、実施は「待ったなし」でもあります。自社の本質的な課題や強み、市場の変化などを明らかにしたら、まずは始めてみましょう。現場の1割程度の社員の反応があったらしめたもの。逆にいえば、この1割をいかに動かすか考えるのが経営改革において非常に重要なポイントの1つなのです。

ここまで経営改革におけるヒントとポイントについてご紹介してきました。

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