SV(スーパーバイザー)研修とは|SVに必要な研修内容や研修の実施方法など詳しく解説
SVは、「SuperVisor(スーパーバイザー)」の頭文字を略した言葉で、店舗運営を行う企業の職種です。この記事では、SVを対象とした研修実施を検討している担当者に向けて、SVに必要な研修内容や実施方法などについて詳しく解説しています。SV向けの研修内容の検討や研修を実施する際の参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.SVの仕事とは?
- 2.SVへの研修が必要な理由
- 3.SVに求められるスキル
- 4.SVに必要な研修内容とは
- 5.SVへの研修を行う際の方法
- 6.まとめ
SVの仕事とは?
SVとはどのような職種でどのような役割を担っているのか、以下で詳しく解説します。
そもそもSVとは
SVとは、「Super Visor(スーパーバイザー)」の略称で、企業から運営している店舗のスタッフ管理を任されている職種です。SVは、特定の店舗だけでなく、エリア内にある複数の店舗を管理するケースも少なくありません。
企業におけるSVの役職は、一般的に部長クラスに相当します。また、複数のSVを束ねる役職を設けている企業では、部長以上の役職として認識されている場合もあります。
SVの主な仕事内容
SVの代表的な業務内容は、従業員の管理や育成などです。店舗においては店長と連携し、必要に応じて戦略的なアドバイスを行い、サービスの品質を高めていく役割を担っています。たとえば、商品の発注、陳列、アルバイトやパートスタッフの教育などの多角的な視点から店舗運営を評価しなければなりません。
また、担当エリア内に複数の店舗を展開している場合は、エリア全体の売上管理なども任されることがあります。ほかにも、会社の経営方針などを店舗や現場へ落とし込むことも業務の1つです。
SVへの研修が必要な理由
SVを対象とした研修を行うことで、SVは会社から求められる役割や資質などを理解しやすくなります。また、店舗などへ戦略的なアドバイスをする、スタッフを管理するなどの役割を果たすために必要である、現場指導者としての適切な指導方法の習得にもつながります。
ほかにも、KPI達成のための目標設定方法やクオリティマネジメント、パフォ―マンスマネジメントなどの習得も可能です。クオリティマネジメントとは、サービスの品質を評価するための手法です。パフォーマンスマネジメントとは、従業員のパフォーマンスを高めるための管理手法を指します。
SVに求められるスキル
SVは、幅広い業務をこなす上でさまざまなスキルが求められます。以下では、SVに必要とされるスキルを解説します。
状況判断力
SVは常に状況を俯瞰でき、臨機応変に対応できる能力が求められます。店舗運営の場合、商品の陳列方法や発注方法、勤怠管理、アルバイトスタッフの教育など、広範囲に渡って適切なアドバイスをしなければなりません。全体を俯瞰できなければ誤った助言をしてしまい、店舗の運営を悪化させる可能性があるため、状況判断力を習得させることが大切です。
スタッフのモチベーション管理
店舗運営のサポートも重要ですが、実際に店舗で働くスタッフのモチベーション管理を行うことも大切なSVの役割です。たとえば、顧客からのクレーム対応でストレスを溜めているスタッフがいる場合は、メンタル面をフォローする必要があります。スタッフの気持ちを汲み取るためには、傾聴スキルやコミュニケーション力の向上が求められます。
顧客対応力
担当エリア内に複数の店舗がある場合は、顧客からのクレーム対応のフォローなども必要です。スタッフや店長では対応しきれないクレームを受ける可能性もあり、スタッフ以上の対応力や問題解決力が求められます。上述した状況判断力や傾聴スキルなども駆使し、迅速に状況を把握して適切な対応をしなければなりません。
SVに必要な研修内容とは
ここでは、SVを対象とした研修で取り扱うべき内容について解説していきます。
SVの仕事や役割について
SVの業務内容はもちろん、会社における役割などについて、具体的に理解させるためのカリキュラムが必要です。単にSVの業務内容や役割を解説するのではなく、SVの上司や店長などの複数の視点からSVへ要望することも研修内容に盛り込みましょう。
顧客応対方法
顧客応対に関しては、クレーム対応の仕方や顧客・スタッフの伝えたいことを汲み上げるための傾聴スキルを向上させるカリキュラムを組む必要があります。方法論を説明するだけでなく、ロールプレイングなどで実践するのも効果的です。
管理方法
スタッフを管理するうえで、助言やサポートなどが必要になった際にスタッフが理解できるように伝える必要があります。研修では、指示の出し方や質問を受けた際の回答方法、アドバイスやサポートの仕方などの内容も取り扱いましょう。
目標設定の方法
SVは、業績が思わしくない店舗の売上アップや顧客満足度の向上など、さまざまな課題をクリアしなければなりません。研修では、正しい目標の立て方や指標の設定方法なども具体的に学ばせる必要があります。
リスクマネジメント
SVの言動がリスク回避や最小限の損害に抑えられる場合があります。研修では、時間やコスト、運用などにおけるリスクの種類や対策などの管理方法についても取り上げるようにしましょう。過去の事例からリスク管理シートなどを作成するワークも有効です。
チームコミュニケーション
チーム力が求められる現場では、チームコミュニケーションが重視されます。SV向けの研修では、チームビルディングやスタッフのモチベーションを維持、高めるための管理方法に関する内容も取り入れましょう。
SVへの研修を行う際の方法
SVを対象に研修を実施する方法は、以下の3つの選択肢があります。それぞれの方法について詳しく解説します。
動画研修
動画研修とは、研修内容を収録した研修動画を活用して行う研修方法です。インターネット上で個別に研修動画を視聴させる方法をeラーニングと呼びます。動画研修では、必ずしも参加者を会場に集めて研修する必要はありません。スマホやPCなどのインターネット環境が整っていれば、時間や場所を選ばずに研修に参加できます。
動画研修を行うメリットは、コストを削減できる点です。たとえば、会場の手配や参加者の交通費などが必要なくなります。また、動画を繰り返し視聴できるため、参加者の理解度を高めることも可能です。
職場内での集合研修
職場内での集合研修は、実際の店舗などの現場に参加者を集めて研修を行う方法です。実際の現場でのSVの役割やスタッフへの対応の仕方などを実践的に学ばせることができます。後述する職場外でのセミナーに比べ、業務を通じた研修を実施できる特徴があります。
職場内での集合研修のメリットは、参加者のモチベーションを高められる、講師から直接フィードバックできる点です。また、SVの1日のスケジュールなどをもとにカリキュラムを組むことで、より実践的な研修を実施できます。
職場外でのセミナー
職場外でのセミナーは、職場外研修(OFF-JT)の一環として職場外で実施されるセミナーを受講する方法です。セミナー会場は、社内だけでなく社外の場所を手配するケースもあります。職場内での集合研修に比べ、座学による講義を行うのが一般的です。
職場外でのセミナーで、基礎知識やSVに求められるスキルの習得が可能な内容を扱うことで、現場での実践前に必要な知識やスキルを習得させます。
まとめ
研修では、SVに求められる状況判断力・スタッフのモチベーション管理能力、顧客対応力を習得させるためのカリキュラムを組む必要があります。ただし、社内のSVを集めて研修をするのがむずかしい場合は、上述した動画研修を検討しましょう。
ABILI Clipは、組織実行力を高める動画型実行支援システムです。一般的なシステムは社員への一方的な配信のみに留まっていますが、ABILI Clipなら動画と双方向コミュニケーション機能により、教育だけではなく実施率の確認もできます。動画制作やコンサルティング、サポートも充実しているため、興味のある方は気軽にお問い合わせください。