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介護現場の研修失敗例&効果的なポイント!おすすめの資格「介護職員初任者研修」とは?

介護職員の早期退職を防ぐためには、新人教育に力を入れることが大切です。この記事では、介護現場における新人研修で重要なOJTやOff-JTなどについて解説します。介護職員が取得しておきたい「介護職員初任者研修」の資格についても解説します。効果的な研修プログラムを組むための参考として、ぜひ役立ててください。

目次[非表示]

  1. 1.介護職の新人教育・研修内容
  2. 2.新人介護士のOff-JTの重要性
  3. 3.介護現場の新人向けOJTの目的
  4. 4.よくある介護現場のOJT失敗例
  5. 5.新人介護士の研修・教育の悩み例
  6. 6.新人介護士の研修を効果的にする5つのポイント
  7. 7.新人におすすめの資格「介護職員初任者研修」とは
  8. 8.「介護職員初任者研修」のメリット
  9. 9.「介護職員初任者研修」を取得する方法
  10. 10.「介護職員初任者研修」が活躍できる職場とは
  11. 11.まとめ

介護職の新人教育・研修内容

新卒入社と中途入社のいずれにおいても、新しく入職した職員への教育はとても重要です。教育に力を入れれば業務を効率的に進めやすくなり、時間不足や人手不足の問題も解消できる可能性が高まります。   また、現場で早く活躍できるような教育を実施すれば、新人介護士の仕事に対するモチベーションもアップするでしょう。  

基本的な研修内容

介護職員の新人研修では、さまざまな内容を扱う必要があります。具体的な研修内容をあげると、以下のとおりです。  

  • 介護の心構え
  • 介護の技術
  • ビジネスマナー
  • 接遇マナー
  • リスクマネジメントの重要性
  • 施設が求めている職員像  

介護職員の教育に対する満足度

介護労働安定センターの「介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」によれば、介護の現場で行われている教育や研修のあり方に満足している職員は2割程度にとどまっています。それに対し、仕事の能力やスキルをさらに高めたいと考えている職員は7割にものぼります。
介護職員は能力やスキルを磨きたいと思っているものの、研修や教育にはあまり満足していないようです。  

※参考:介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書|公益財団法人 介護労働安定センター  

新人介護士のOff-JTの重要性

Off-JTとは「Off the Job Training」の略であり、職場外訓練を表しています。座学での研修であり、業務に必要な知識を体系的に学習します。また、業務に取り組む際の基本となる考え方や事業所の理念などのマインド面についても指導可能です。Off-JT は、介護現場でのOJTの基盤となる重要な研修です。  

介護現場の新人向けOJTの目的

OJTとは「On-The-Job Training」の略であり、現場で実際に業務を体験しながら実施する教育訓練を示しています。業務内容を実践的に学べるため、スピーディに即戦力へと成長できます。マニュアルではまとめきれない多様なパターンについて、効率的な学習が可能です。また、上司や先輩が指導するため、新人介護士との関係強化にもつながります。  

よくある介護現場のOJT失敗例

目標と計画を立てていない

事業所全体で目標や計画を立てていない場合、新人教育が指導担当者任せになりやすいです。介護現場は常に忙しい状況であるため、指導担当者にすべてを委ねると教育がなかなか進まない恐れがあります。  

指導担当者ごとにばらつきがある

指導担当者に対する教育が十分でなければ、指導担当者による指導にもばらつきが出る可能性があります。指導担当者の感覚や経験に頼って指導を進めていると、教育の質に大きな差が出ます。  

十分な時間がとれない

OJTによる指導は、現場で余裕があるときでないと行えません。そのため、常に忙しい現場では、新人に対する指導をするための時間をなかなかとれない可能性があります。新人が放置され、仕事を覚えられない恐れがあるでしょう。  

考え方を教えない

OJTでは、業務の流れややり方だけを教えがちです。しかし、OJTでは業務の考え方も含めて教える必要があります。新人が考え方を理解しないまま業務を進めると、ミスが発生しやすくなります。

新人介護士の研修・教育の悩み例

先輩に声をかけるタイミングが難しい

介護の現場はなにかと忙しいため、動き回っている先輩になかなか声をかけられないと感じる新人は多いです。次に何をすればいいかわからないままになってしまうケースもあります。そのような状態が続くと新人は自分の必要性を感じられなくなり、モチベーションも下がってしまいます。  

研修の時間がもっと欲しい

完全に業務を理解していないにもかかわらず仕事を任され、不安に思っている新人もいます。そのような状態では、新人が失敗するリスクがあります。重大な事故が起きてから注意しても遅いため、指導する時間をきちんととらなければなりません。  

人によって言っていることが違う

介護の現場では臨機応変な対応が必要になるため、マニュアル化しにくい部分も多いです。また、先輩によっても考え方や取り組み方は違います。ある先輩に教わったやり方をほかの先輩に否定された場合、新人は戸惑うでしょう。  

新人介護士の研修を効果的にする5つのポイント

効果的な研修や教育を実現できれば、新人介護士の離職の防止にもつながります。ここでは、新人介護士を対象とする研修の効果を高めるためのポイントを解説します。

1.教え方や内容を明確にする

新人向けの教育については、事業所全体で共通認識をもちましょう。教育プログラムを整備し、すべての指導担当者が同じ考え方に基づいて指導できるようにする必要があります。研修の考え方や内容を明確にすれば、研修の均質化にもつながります。

2.本人の理解を促す声がけ

指導している新人を叱ったり褒めたりするタイミングは、本人が自分の仕事ぶりについて振り返るきっかけになります。本人が考えながら業務に取り組めるように声をかけましょう。   新人のミスが多い場合は研修内容に問題がある可能性もあるため、改めて見直す必要があります。 

3.スキルチェックとフィードバックを行う

指導するなかでは、新人ができることとできないことを明確にする必要があります。スキルチェックとフィードバックを行えば、新人の理解度を把握しやすくなるでしょう。また、指導担当者の成長にもつながります。 

3.質の高いコミュニケーションを心がける

指導担当者は日頃から新人とコミュニケーションをとり、信頼関係を築きましょう。信頼関係があると新人が自ら質問しやすくなります。新人がスムーズに成長しやすくなり、早い段階で戦力として活躍してくれる可能性が高まります。

4.目標・期限を決める

新人の研修においては、明確な目標や期限を定めることが大切です。目標や期限がないとメリハリがなくなり、研修に対するモチベーションも低下しやすくなります。忙しい現場で新人を放置しないためにも、明確な目標や期限を決めておく必要があります。

新人におすすめの資格「介護職員初任者研修」とは

新人介護士は、「介護職員初任者研修」の資格取得を目指すのがおすすめです。資格を取得するために学習すれば、介護の基本的な知識と技術を身につけられます。研修を受講したうえで修了試験に合格すると、資格の取得が可能です。

以下では、介護職員初任者研修の詳細を解説します。

受験資格

介護職員初任者研修の受験資格は特に定められていません。学歴、経験、年齢などを問わず、誰でも研修や修了試験を受けられます。ただし、カリキュラムはすべて日本語であるため、日本語を理解できる必要があります。

試験内容

研修は130時間となっており、講義と演習があります。研修をすべて終えたうえで修了試験に合格すると、資格を取得できます。修了試験は筆記試験となっており、制限時間は1時間です。  

研修カリキュラム

研修カリキュラムの内容は以下のとおりです。

1.職務の理解6時間
6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援9時間
9時間
3.介護の基本6時間
6時間

4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間

9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術6時間
6時間
6.老化の理解6時間
6時間
7.認知症の理解6時間
6時間
8.障害の理解3時間
3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術75時間
75時間
10.振り返り4時間
4時間
合計

130時間


※引用:介護員養成研修の取扱細則について|厚生労働省

合格難易度

介護職員初任者研修の修了試験の合格基準点は70点程度です。修了試験はあくまでも受講した内容を振り返るためのものであり、研修をしっかり受けていれば難易度はそれほど高くありません。ただし、点数が悪ければ追試になる可能性があります。

受講料

研修の受講料は6~15万円程度です。研修を受ける施設によって費用は異なります。研修実施校へのスクリーングと通信講座による自宅学習を組みあわせて受講するパターンが多いです。

ホームヘルパー2級との違い

ホームヘルパー2級はすでに廃止されている資格であり、訪問介護員に必要な知識や技術を習得するための研修が行われていました。ホームヘルパー2級を取得している人は、介護職員初任者研修の次のステップにあたる実務者研修を受講できます。

「介護職員初任者研修」のメリット

【メリット1】明確なキャリアアップのスタートライン

介護職員初任者研修で資格を取得した後は、実務者研修や介護福祉士の資格取得を目指せます。資格制度において介護職のキャリアステップが明確に示されているため、資格取得を目指すとスムーズに知識や能力を高めることが可能です。

介護職員初任者研修は、国家資格である介護福祉士の資格を取得するための最初のステップでもあります。

【メリット2】介護の知識や実務だけでなく理念から学べる

介護職員初任者研修では、優秀な介護人材を育成するために必要な内容が網羅されています。介護の理念から理解できるようになっているため、事業所における研修時間の短縮にもつながります。 

【メリット3】資格保持が新人の自信となる

介護の資格があれば、新人介護士でも利用者から信頼されやすくなります。対応できる仕事の幅も広がるため、新人の仕事に対するモチベーションも高まりやすいです。 

「介護職員初任者研修」を取得する方法

介護職員初任者研修の資格を取得するには、まず研修実施校に通う必要があります。ただし、すべての研修を研修実施校に出向いて受講するわけではなく、通信講座と組みあわせられます。短期集中講座、夜間講座、土日開講などもあるため、スケジュールにあわせて受講可能です。

事業所なかには、職員が介護職員初任者研修を受ける際の受講料の全額や一部を負担しているところもあります。  

「介護職員初任者研修」が活躍できる職場とは

介護職員初任者研修の資格を取得した人材は、訪問介護事業所、デイサービス、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどさまざまな施設で活躍できます。そのほかにも院内ヘルパーとして働いたり、百貨店、スーパー、飲食店、ホテルなどのサービス業において高齢者をサポートする役割を果たしたりすることも可能です。

社内でのキャリアアップの流れを明確にしてサポートすれば、優秀な人材として長く働いてもらいやすくなるでしょう。

まとめ

介護職における新人教育にはさまざまな課題があります。効果的に研修を進めるためには、新人の状況に配慮しながら教育することが大切です。また、介護職員初任者研修の資格取得も促しましょう。 

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また、こちらのページでは、介護業界の課題に対しての具体的な活用イメージもご紹介しています。ぜひお読みください。

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