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チェーン店が用いるべき店舗評価指標とは|売上以外の指標を取り入れるコツ

チェーン店の店舗評価において、指標としてもっともよく用いられるのは売上です。しかし売上だけに頼って評価をしてしまうと、現場の状況が見えなくなる危険性があります。売上はさまざまな要因によって左右されるため、必ずしも店舗の運営状況を正しく反映するとは限らないからです。

本記事では、チェーン店が用いるべき店舗評価指標について解説します。売上以外の指標を取り入れる際の具体的な進め方も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.チェーン店の店舗評価によくある課題
  2. 2.チェーン店の店舗評価に取り入れるべき指標
  3. 3.チェーン店の店舗評価指標を構築するコツ
  4. 4.チェーン店の店舗評価指標まとめ
  5. 5.ABILI Voice 詳しくはこちら

チェーン店の店舗評価によくある課題

チェーン店の店舗評価におけるよくある課題としては、「売上だけを指標としてしまう」「売上以外の評価方法がわからない」といった点が挙げられます。

売上だけを指標としてしまう

チェーン店において、各店の状況を把握するのにもっともわかりやすいのが売上です。前年比や前月比で売上がどのように推移しているかを把握すれば、店舗別の好調・不調がわかります。

しかし、チェーン店をマネジメントするうえでもっとも難しいのは、売上という定量数字すらも単純に比較できない点です。周辺状況や物件単価、席数、立地など、そもそもの複合的な要素が売上を左右するため、最終的な結果としての数字だけを見ても現状を正しく把握できません。例えば、接客品質の向上はお客様満足度アップにつながる重要な取り組みですが、売上に短期的な変化をもたらすものではありません。

売上が重要な指標であることに間違いはありませんが、頼りすぎには要注意です。

売上以外の評価方法がわからない

売上以外の要素が大切であることは理解しているものの、どう評価してよいかわからないというのもよくある課題です。

売上は数字で結果が出るため、客観的に評価できます。しかし、商品・サービスの品質や従業員の接客レベルなど、定性的な要素の評価はどうしても主観に頼りがちになってしまいます。そして、数字に表れない部分こそがお客様満足度やブランド評価につながる重要な役割を担っているのです。

定性的な要素をいかに客観的に評価するかは、チェーン店経営における大きな課題だといえます。

チェーン店の店舗評価に取り入れるべき指標

チェーン店の店舗評価をする際には、以下3つの指標を取り入れるのがおすすめです。

  • 売上
  • 利益
  • お客様満足度(品質・接客・清潔さ)

数字として表れる売上・利益に加え、チェーン店経営に欠かせないお客様満足度の向上を重要な指標として取り入れることで、適切な評価制度を構築できます。

売上​​​​

単純比較ができないとはいえ、店舗評価指標として売上が重要であることには変わりありません。しかし、一時的な要因で売上が上がった場合などに過大評価とならないよう、売上の中身についてもよく精査する必要があります。

先述のとおり、周辺状況や物件単価、席数や立地などの複合的な要素によって、売上という定量数字すらも単純比較できないのがチェーン店経営のもっとも難しい点です。

売上が目標をクリアしていても、現場のオペレーションとしてはチェーン本部が期待する水準に届いていないかもしれません。逆に売上が目標未達であっても、長期的な成長につなげるべく現場の改善を積極的に進めているといった場合もあります。

さまざまな外部要因を考慮したうえで売上を評価するとともに、店舗評価全体に占める売上のウェイトを高めすぎないことが大切です。

利益

売上と同様、利益も店舗評価の重要な指標です。そもそも売上を追い求めるのは、売上を拡大することで最終的に企業に残る利益を増やすためです。そのため、売上に連動して利益が増えているか、利益率が適切な水準にあるかはよくチェックする必要があります。

例えば、売上を追いかけるあまり、販売機会の損失を逃さないよう仕入れを過剰に行なったとします。在庫があるため売上は順調に伸びますが、売れ残った分は廃棄処分となり、利益を圧迫する可能性が高いでしょう。

売上とのバランスをどう設定するかはチェーン本部のブランド戦略によるところもありますが、利益が店舗評価指標として重要なことは間違いありません。

お客様満足度

売上や利益に続いて店舗評価の指標として取り入れたいのが、お客様満足度です。

数字に表れにくい部分ではありますが、競合他社との差別化ができているのか、来店したお客様が満足しているのかどうかはチェーン経営において非常に重要な指標です。従業員の接客態度やサービスの品質、店内の清掃が行き届いているかなど、売上や利益に表れない現場の状況は、お客様満足度を調査することで初めてわかります。

ここでは、飲食チェーンなどによく用いられるQSC(Quality・Service・Cleanliness:品質・接客・清潔さ)という3つの項目で具体的な評価方法を説明します。店舗ごとの評価をスコアで算出し、横並びで比較すればチェーン全体および各店舗の強み・弱みを明らかにすることが可能です。

品質

商品やサービスの「品質」がお客様の期待に応えられているかは重要なポイントです。

チェーン店なら「品質は本部が管理しているから大きく変わらないだろう」と考えがちですが、本部が用意したマニュアルどおりに商品・サービスが提供されているとは限りません。本部担当者の目が届かないところでは、思わぬ手抜きが発生していることもあります。

飲食店であれば、料理や飲み物のおいしさはもちろん重要ですが、そのほかにもさまざまな要素を調査すべきです。食材の鮮度やボリューム、温かさ・冷たさ、外観、味のバラつきなど、チェーン全体で一定の品質を担保できるようチェック・改善を図ります。

接客

「接客」は、お客様がストレスを抱えず、快適に過ごせるよう案内できているかという点で重要です。

エリアマネージャーなどが定期的に店舗を訪問している場合でも、その間だけしっかり接客対応をしているという例は少なくありません。継続的にお客様アンケートを実施することで、日常的な接客のクオリティを評価できるでしょう。

また、本部や店舗担当者では気づかない意外なポイントがお客様の不満につながっていることもあります。例えば、「呼んでもなかなかこない」「バックヤードの話し声が漏れている」といった小さな不満は、アンケート回答などを依頼しない限りあまりクレームとしては上がってこないでしょう。しかし、お客様が不満を抱えている以上、長期的には店舗の評判を下げる要因になりえます。

清潔さ

店内の「清潔さ」もお客様満足度を左右する重要なポイントです。どれだけ料理がおいしく、接客が丁寧であっても、清潔感のないお店ではリピートや周囲への紹介を妨げてしまう可能性があります。

設備や備品をすべて清潔に保てているかといった点に加え、従業員自身の身だしなみなども店舗の清潔さを印象づける1つの要素となります。制服が汚れていないか、爪が伸びていないかなど、細部にわたるケアが重要です。また、サービスを提供するエリアだけでなく駐車場やレジ、トイレなども店舗の一部として清潔に保つことが大切です。

新型コロナ感染症の拡大以降は、特に清潔さに敏感なお客様が増えています。見た目の清潔さに加えて消毒も徹底するなど、利用するお客様に安心感を与える店内環境が求められています。

チェーン店の店舗評価指標を構築するコツ

チェーン店において適切な店舗評価指標を構築するためには、以下3つのコツを押さえておきましょう。

  • すべての指標を可視化する
  • 全店を共通の指標で測る
  • 評価の仕組みを自動化する

すべての指標を可視化する

アンケートを実施する場合、注意すべきなのが取得したデータを信用してよいのかという点です。苦労して取得したデータであっても、信頼できるものでなければ意思決定を狂わせてしまう原因になります。

例えば、調査対象の母数が少なかったり、回答対象者の属性が偏ってしまったりしていては、想定するターゲット層の回答とずれてしまう可能性があります。平日と休日でサービスの利用者層が異なる場合なども注意が必要です。休日のファミリー客を対象として改善を図っているにもかかわらず平日に調査を実施すれば、的外れな対策に行き着いてしまう可能性は高いでしょう。

目的に合った調査設計になっているか、精査したうえで進める必要があります。

全店を共通の指標で測る

店舗評価をするうえでは、客観的なデータとして全店を共通比較できる指標を使うことが重要です。

売上や利益は同じものさしで測れますが、難しいのがお客様満足度です。本記事で紹介したQSC(Quality・Service・Cleanliness:品質・接客・清潔さ)を使うなら、それぞれの満足度をスコアとして表示できるようにしましょう。

共通の指標で全店を比較することでチェーン全体や各店の課題が見えるほか、突出してよい数値を出す店舗があれば好事例として水平展開することも可能になります。また、本部担当者やエリアマネージャーによる主観的な評価でなく、お客様による客観的な評価をスコアで表示するため、評価に対する納得感を得やすいのもメリットです。

評価の仕組みを自動化する

売上や利益以外の指標としてお客様満足度を取り入れるのは効果的ですが、ネックとなるのは集計に手間がかかる点でしょう。各店舗においてアンケートを集計・分析し、スコアに落とし込むのは手間がかかるうえ、正確性に欠ける可能性もあります。集計方法にバラつきがあれば、適切な評価は難しくなります。

Webアンケートツールを使えば、集計・分析・レポート作成の自動化が可能です。ほとんど手間をかけず、新たな店舗評価の仕組みを構築でき、日常的な改善活動にも活かせます。

長期的な仕組みとして運用できるよう、システムやツールをうまく使って自動化を図りましょう。


チェーン店の店舗評価指標まとめ

本記事では、チェーン店の店舗評価におけるよくある課題と取り入れるべき指標、さらに店舗評制度を構築する際のコツを紹介しました。

チェーン店の店舗評価は売上や利益に頼るのではなく、定性的な要素であるお客様満足度を取り入れるのが効果的です。しかし、店舗評価のためだけに都度アンケートを実施するのは手間がかかりすぎます。

お客様満足度を指標の1つとして取り入れるなら、Webアンケートツールをうまく活用しましょう。顧客アンケート・分析ツール「ABILI Voice」ならお客様向けアンケートの実施・集計・分析が簡単にできます。ABILI Voiceの具体的な特徴は以下のとおりです。 

  • 低価格・カンタンに作成〜収集〜分析の仕組みが構築可能
  • お客様向けアンケートを簡単に作成・集計
  • 回答結果は即時に現場・本部へ通知
  • 店舗・拠点ごとの状況を分析レポートで可視化
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