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物流業界向けの研修とは?|研修が必要な理由からカリキュラム例など研修の基礎を解説

物流業界の企業がスムーズに業務を進めるためには、研修で社員をしっかり教育することが大切です。この記事では、物流業界において初めて研修を行う企業の担当者へ向けて、研修のカリキュラムや実施方法など解説します。物流業界の状況を踏まえて適切な研修を実施するために、ぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.物流業界で研修が必要とされる理由
  2. 2.物流業界における研修の目的
  3. 3.物流の企業に必要な研修内容
  4. 4.【受講対象者別】物流業界で必要な研修カリキュラム内容
  5. 5.物流業界におすすめの研修実施方法
  6. 6.まとめ

物流業界で研修が必要とされる理由

この数年でEC/D2C事業者が増え利用者も増加していることにより、物流業界に対するニーズもどんどん高まっています。このような状況にきちんと対応するためには、たくさんの人的工数が必要です。しかし、その一方で働き方改革も進められており、制度上、社員に対して過度な負担をかけられなくなっています。自動車運転業務を担うドライバーに対しては、2024年4月1日以降、残業時間の上限が年間960時間までと定められました。

ニーズが高まるなかで社員に負担をかけずに業務を進めるためには、意識と環境の両方を改革する必要があります。そのためには、研修による指導が必要不可欠です。

物流業界における研修の目的

物流業界では、具体的にどのような目的で研修を実施するのでしょうか。ここでは、研修の目的について解説します。

生産性の向上のため

物流業界においては、労働力不足や長時間労働が課題となっています。課題を解決するためには、業務の生産性を向上させる必要があります。研修で効率的な業務の進め方を周知し、社員にもなるべくスムーズに業務を進めようという意識をもたせることが大切です。必要な情報をしっかり伝えられると、生産性の向上も実現しやすくなります。

DXを推進するため

物流業界で労働力不足を解決するためには、職場環境の改善も必要です。働きやすい環境が整えば、物流業界で長く活躍したいと思う人材も増えやすくなります。そのためには、DXの推進が重要な意味をもちます。DXとは、AIやデータなどを活用してビジネスを変革することです。企業を存続させるうえでもDXの推進が重視されています。社員がDXにスムーズに対応するためには、研修でしっかり指導する必要があります。

マネジメントを強化するため

物流業界ではシフト制で勤務している社員が多く、勤務場所もさまざまです。そのため、マネジメントに課題が生じるケースも珍しくありません。しかし、定期的に研修を実施して業務についての確認や目標設定などを行えば、マネジメントを強化しやすくなります。職場環境や企業風土の改善にもつなげることが可能です。

物流の企業に必要な研修内容

物流業界の企業では、どのような研修を行えばいいのでしょうか。ここでは、具体的な研修内容を解説します。

物流の概念

そもそも物流とはどのようなものか確認し、社員の理解を深めさせます。物流の流れや役割なども含めて解説するとわかりやすいです。

物流コスト

物流において発生するコストの種類や算出方法を確認します。また、実際にコストを計算して課題を明らかにし、仮説を立てたうえで検証を行います。

KPI&SLA

社員の目標を管理するため、KPIの重要性や活用方法を説明します。また、サービスレベルの合意書であるSLAの導入方法も示す必要があります。

レイバーマネジメント

レイバーマネジメントとは、仕事量を考慮して人員配置を最適化することです。労務管理やコンプライアンスなどにも触れ、具体的な手法を学ばせます。

現場改善

現場の課題を改善するため、現状を分析する方法や具体的な解決方法を解説します。整理、整頓、清掃、清潔、躾の5Sを示し、定着させる方法を確認します。

貿易実務

貿易実務の担当者に対して、貿易事務に関する専門知識を学ばせます。輸出入貨物の管理や税関への申告方法など、実務に必要な知識を伝えます。

業界動向

物流業界を取り巻く状況は日々変化しているため、最新のトレンドや状況を研修で伝えることも大切です。たとえば、IT化やネットビジネスについても触れましょう。

試験対策講座

運行管理者試験の合格を目指す社員に対して、研修として試験対策講座を実施するのもひとつの方法です。運行管理者制度では、トラックなどの事業用自動車を利用する企業に対し、営業所ごとに車両数に応じた運行管理者を配置するよう義務付けています。運行管理者になるためには、運行管理者試験に合格する必要があります。

【受講対象者別】物流業界で必要な研修カリキュラム内容

研修では、社員にあわせてカリキュラムを組むことが大切です。ここでは、社員の層にあわせた研修のカリキュラム内容について解説します。

経営幹部層

部長クラスの経営幹部層に対しては、マネジメントと業務管理の両方の研修が必要です。キャリア・マネジメントについての研修を実施し、部下が自分の能力を発揮して業務を進めるためにはどうすればいいのか理解させましょう。社員のやる気を引き出す方法についても具体的に示す必要があります。トラブルが発生した際に、リーダーとしてどのように対応すべきかについても学ばせるべきです。

また、企業の経営に関する研修も実施しましょう。ロジスティクスに関する知識や考え方についても示してください。物流に活用できる技術はどんどん進化しているため、情報通信技術やシステムに関する研修も必要です。

中堅管理者層

係長や課長クラスの中堅管理者層には、マネージャーとして必要な知識やスキルを研修で学ばせる必要があります。どのように部下を管理すればいいか示し、具体的な指導方法を身につけられるようにしましょう。部下がミスをしたときの叱り方やコーチングの方法について研修を行います。

また、責任ある立場としての役割を果たすためには、物流の概念を改めて確認して関連法規やコストなどについても意識できるようにする必要があります。在庫や物流システムの管理などについても正しく理解させ、責任をもって現場を統括できるよう研修でサポートしましょう。

一般社員層

新入社員から入社5年目程度までの一般社員層に対しては、現場でスムーズに業務を進めるための知識やスキルを学ばせましょう。まずは物流とはどのようなものか理解させ、現場で必要な基礎知識を習得させる必要があります。顧客と直接触れ合うドライバーに対しては、基本的なマナーについての研修も必要です。

さらに、具体的な業務についても研修を実施しましょう。荷役、保管、包装、輸送など、物流においてはさまざまな業務工程があります。それぞれのつながりを理解したうえで、各社員が自分自身の役割をしっかり果たせるよう指導することが大切です。

物流業界におすすめの研修実施方法

物流業界においては、どのように研修を実施すると効果的なのでしょうか。ここでは、研修の実施方法について解説します。

動画

動画を活用して研修を行う場合、eラーニングや研修動画の配信など複数の方法があります。動画を使って研修を行えば、わざわざ場所を確保しなくても社員が研修を受講できます。会場費や移動費もかからないため、コストをかけずに研修を実施することが可能です。また、特に研修動画の配信なら、いつ受講してもまったく同じ内容の研修を受けられます。わからないところは繰り返し閲覧できるため、理解を深めやすいです。

集合研修

職場に社員を集め、集合研修を実施するのもひとつの方法です。集合研修なら、講師と受講者が直接やり取りできるためフィードバックしやすいというメリットがあります。講師は、受講者の理解度にあわせて説明の仕方を変えることも容易です。ほかの社員と同じ空間で学べるため、仕事に対するモチベーションもアップする可能性があります。

セミナー

職場外で実施されているセミナーへ社員を参加させ、知識やスキルを磨かせる方法もあります。社員の意思に基づいてセミナーに参加させれば、それぞれが身につけたい知識やスキルを積極的に学んでもらえます。社内の研修以外でさらに知識やスキルを深めてもらいたい場合におすすめです。

まとめ

物流業界でスムーズに業務を進めるためには、研修に力を入れる必要があります。社員に対して指導すべき内容をしっかり押さえ、それぞれの社員に適した研修を実施しましょう。物流業界における研修は、動画を活用するとより効率的です。

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